砂防堰堤緑化

 砂防堰堤とは土石流など上流から流れ出る有害な土砂を受け止め、貯まった土砂を少しずつ流すことにより、下流に流れる土砂の量を調整する施設です。土砂が砂防堰堤に貯まることで川の勾配が緩やかになり、川底や河岸が削られていくことを防ぐと共に、土石流の破壊力を弱めます。また、両岸の山裾を固定し、山の斜面の流れを防ぐ働きもあります。
日本の河川は勾配が急なため、大雨により土砂災害が起こりやすく、昔から人々の生命、財産を奪ってきた。 
通常、砂防堰堤は山間部に巨大なコンクリートの壁ができるので、景観問題になることが多いようです。これまでの砂防堰堤では緑化が困難、仮に、施工当初は緑化できたとしても、土木的な構造物にはメンテナンスを含めた潅水は不可能であり、恒久的な緑化を求めることはより困難なことでした。
ところが、簡単に緑化することが可能となりました。
下記写真の通り、2014年に緑化施工された砂防堰堤では、既に8年を経過しているにもかかわらず、周辺の景観に馴染んで、十分な緑量を保っています。
 常緑キリンソウ袋方式(EGKバッグ)では、下記の特性がある。
・常緑キリンソウ袋方式により、土壌の流出防止ができ、恒久的な緑化が可能である。
・コンクリート壁面など、簡易アンカーで簡単に固定できる。
・国立公園内、観光地など景観に配慮する地域にでも簡単に施工可能。
・急峻勾配(1:0.2より緩斜面)でも、天然雨水のみで緑化が可能。
・常緑キリンソウは対潮性があるため、海岸部の地域においても恒久的な緑化が可能である。

EGKバッグによる砂防堰堤の緑化

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